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予防接種

痛くない!噴霧タイプのインフルエンザワクチン(フルミスト)について

痛くない!点鼻のインフルエンザワクチン(フルミスト) 痛くないインフルエンザワクチン・フルミスト - 【公式】くれは ...


注射が怖いお子さまを持つ保護者の方には、インフルエンザの予防接種をどうするか悩んでいる方もいるかもしれません。そんな悩みを解決してくれるのが、鼻にシュッとスプレーするだけでインフルエンザを予防できる「フルミスト」点鼻インフルエンザワクチンです。フルミストは、注射のように痛みを感じることがなく、お子さまも安心して接種できます。この記事では、フルミストの仕組みや成分、メリット・デメリット、接種対象、副反応、そして予約方法まで、詳しく解説していきます。お子さまのインフルエンザ予防について、ぜひ参考にしてください。

フルミスト点鼻インフルエンザワクチンの仕組みと成分


フルミストは、鼻にシュッとスプレーするタイプのインフルエンザワクチンです。鼻に0.2mLを1回(各鼻腔内に0.1mLずつ)噴霧します。注射を使わないため、注射が苦手なお子さまには嬉しい選択肢になると思います。このワクチンには、弱毒化されたインフルエンザウイルスが含まれており、これが体内に入り、免疫システムを訓練します。フルミストには、従来の注射のワクチンと同様にA型とB型のインフルエンザウイルスが含まれており、毎年の流行に合わせてウイルスの型が調整されています。フルミストのウイルスは、人の体温では増殖しにくく、鼻の粘膜のような比較的低い温度で増殖しやすいように設計されているため、体内で過剰に増殖してインフルエンザを発症するリスクは極めて低く、安心して使用することができます。

フルミストが認可に至るまでの経緯


フルミストは、1960年代に研究が始まり、海外では以前より使用されていました。1997-1998年のシーズンには3000人以上の小児を対象にした試験で、90%以上の効果を示しました。しかし、2014年にH1N1ウイルス株に対する効果が低いことが判明し、2016年には米国の予防接種に関する諮問委員会(ACIP)が使用を推奨しないとする決定を下しました。その後、含有するウイルス株が改良され、予防効果の改善が認められたため2018年には再び推奨されるようになりました。このような経緯の中で、2024年のシーズンから日本でも承認され、使用が可能になりました。現在使用されているフルミストは、改良されたウイルス株を使用しており、高い効果が期待されています。

フルミストの効果とメリット


インフルエンザの予防接種と言えば、通常は皮下注射を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、フルミストは、鼻にスプレーするだけで接種できるため、注射の痛みを感じることなくインフルエンザを予防できる画期的な方法です。鼻の粘膜は、免疫細胞が集まる場所であり、ここに直接ワクチンが届くことで、効率的に免疫反応を引き出すことができますが、鼻汁の多い方や鼻閉が強い方は薬がしっかりと入っていかないため、効果が弱まってしまう可能性があります。フルミストは、インフルエンザウイルスの一般的な侵入経路である鼻粘膜に直接免疫をつけるので、理論上は従来の皮下注射によるワクチンと比較して、より高い予防効果が得られます。海外からは特に小児においてより高い予防効果が報告されています。また、日本で製薬会社が行ったエビデンスレベルの高い試験では有効率が38.6%と従来の注射ワクチンと同等の予防効果であるという結果でした。インフルエンザは流行する株によっても予防効果が異なってくるので、現時点で効果の断定はできませんが、少なくとも日本のこどもにおいても注射ワクチンと同等以上の予防効果は期待できそうです。また生ワクチンですので、効果の持続期間が1シーズンと従来の不活化ワクチン(約4か月程度)より長いとされています。受験生など流行初期~3月までしっかり予防をしていきたい方におすすめです。

 

接種対象者

フルミストは、2歳から19歳未満の方が対象です。

 

接種できない方

  • 接種当日に37.5℃以上の発熱がある方
  • 重篤な急性疾患にかかっている方
  • 過去にフルミストの成分にアナフィラキシーを示したことがある方
  • 免疫機能に異常がある方や免疫抑制治療を受けている方
  • 免疫不全のある人と日常的に接触する方
  • 妊娠中の方
  • 鼻汁・鼻閉が顕著な方
  • 喘息のコントロールが悪い方
  • アスピリン服用中の方

<注意事項>

・フルミスト接種後にウイルス排泄が起こります。排泄期間は最長で幼児3週間、成人2週間程度とされています。この間は重度の免疫不全者との接触は避けてください。

・弱毒化したウイルスがやっつけられてしまうため、接種前48時間と接種後2週間は抗インフルエンザ薬の使用を控える必要があります。

・生ワクチンなので接種後4週間は他の生ワクチンを接種することができません。

 

副作用とリスクについて


フルミストでは6割くらいの方に接種後3~7日で鼻汁、鼻閉、咽頭痛などの感冒症状が出現しますが、多くの場合軽度です。症状が気になる場合は医療機関を受診しましょう。まれにアナフィラキシーショックのような重いアレルギー反応が起こることがあります。また、接種後に高い熱が出た場合、けいれんが起こることがありますので注意が必要です。

 

フルミスト点鼻ワクチンのまとめ

メリット

・痛くない

・予防効果が高い(注射のワクチンと同等以上)

・効果持続期間が約半年と長い(注射のワクチンは3~4か月程度)

・全年齢で接種回数が1回

デメリット

・費用が高い

・ワクチン接種後に40%程度の人に感冒症状あり

 

 

         練馬区の小児科。アレルギーと呼吸器の専門。

ベスタでは今シーズンよりフルミストの接種を開始します    

ご予約方法はベスタLINEよりお知らせ致します

 

このような方にフルミストはおすすめです!

対象:2歳以上19歳未満

・注射が嫌い

注射すると接種部位が腫れやすい

・受験など春にイベントがあり、10月~3月までしっかり予防効果を持続させたい

・予防接種を1回で終わらせたい

 

*接種費用:1回10.000円(税込み)

*ワクチンによる健康被害が生じた場合、フルミストはインフルエンザワクチン(注射)と同様に、「予防接種健康被害救済制度」の対象です。