予防接種
Hib感染症
Hib(ヒブ)とはインフルエンザ菌b型のことです。インフルエンザという名前がついていますが、毎年冬になると流行するインフルエンザウイルスとは異なり、インフルエンザ桿菌という細菌です。Hibによる重症度の高い感染症に細菌性髄膜炎、急性喉頭蓋炎があります。インフルエンザ桿菌による細菌性髄膜炎は生後6か月以降に増えてきて、1歳以降は少なくなります。とても重篤な病気で後遺症を残す場合もありますので、生後2か月になったらすぐに初回の接種を行い、6か月までには3回の接種を済ませることをおすすめしたいと思います。
■細菌性髄膜炎
ヒブが鼻やノドから入って、脳を包む髄膜に感染してしまう病気です。病初期の症状に乏しいこと(発熱と元気がないなど)、病勢の進行が早いことより、早期の治療介入が難しく、症状が重篤化しやすいです。亡くなってしまう子が2?5%、後遺症を残す子が30%程度とされています。また後遺症がないように見えても、中学生頃に軽度の知能低下が見られることもあるとされています。
■急性喉頭蓋炎
声を出す声門という部分の上にあるフタを喉頭蓋と言います。普段は喉頭蓋が気道のフタになることでご飯など飲み込んだものが気道に入らないようになっています。ヒトの体ではこの声門の部分が狭いので、喉頭蓋にヒブが感染し、腫れると容易に気道を塞いでしまいます。肺につながる気道の入り口なので、ここが塞がってしまうと窒息し、最悪の場合、亡くなってしまいます。
接種可能年齢
生後2か月以上5歳未満
標準的な接種年齢
生後2か月以上7か月未満
接種回数
27日から56日の間隔をおいて3回
初回接種(3回目)終了後、7か月から13か月の間隔をおいて1回
当院推奨の接種時期
1回目:2か月
2回目:3か月
3回目:4か月
4回目:1歳
※当院の推奨時期ですので、詳しくは主治医の先生とご相談ください。