予防接種

日本脳炎はアカイエカという蚊によって運ばれるウイルスです。ヒトからヒトに伝染することはなく、増幅動物（豚）の体内で一旦増えたウイルスを蚊が吸血し、その蚊がヒトを刺すことで伝染します。感染したヒトがみんな発病するわけではなく、約100～1000人に1人が発病するとされており、多くの人が無症状で経過します。しかし、脳炎を発病してしまうと、特異的な治療法はなく、20～40%の人が亡くなり、45～70%の人に後遺症を残してしまうため、しっかりワクチンを接種して予防することが大事です。

日本脳炎ウイルスによる日本脳炎を予防するためのワクチンです。初回接種について、感染源となる養豚場が少ない地域にお住まいの方は標準年齢の3歳からで良いと考えますが、養豚場が多い地域などは早い時期から接種した方が良いという意見もありますので、かかりつけの医療機関で相談するようにしてください。

※特例措置について
以前使用されていた日本脳炎ワクチンの接種後に亜急性散在性脳脊髄炎（ADEM）の重症例があったとして、接種が一時見合わせ（積極推奨の差し控え）となっていました。現在、特例措置として1995年（平成7年）4月2日生まれ～2007年（平成19年）4月1日生まれの方は20歳まで、見合わせ期間に接種しなかった回数分を定期接種として受けられます。

接種を受けられる年齢

1期：生後6か月以上7歳6か月未満
2期：9歳以上13歳未満

標準的な接種年齢

1期：初回接種　3歳以上4歳未満
1期：追加接種　初回接種終了から概ね1年後（4歳以上5歳未満）
2期：9歳以上10歳未満
※1期は6から28日までの間隔をおいて2回接種。

当院推奨の接種時期

1期：3歳、3歳2週
1期追加：4歳
2期：9歳
※当院の推奨時期ですので、詳しくは主治医の先生とご相談ください。