予防接種
肺炎球菌感染症
肺炎球菌はヒトの鼻やノドで高頻度に検出され中耳炎や肺炎などを引き起こしますが、まれに重症度の高い、菌血症や細菌性髄膜炎を起こすことも知られています。
■細菌性髄膜炎
肺炎球菌による細菌性髄膜炎はヒブよりも重症度が高く、約10%のお子さんが亡くなり、約40%のお子さんに後遺障害が残るとされています。後遺症がないように見えても、中学生頃に軽い知能障害がはっきりしてくることがあります。
■潜在性菌血症
潜在性菌血症は発熱以外に明らかな症状がないのに、普段の細菌のいない血液中で細菌が増えており、無治療でいると菌血症、細菌性髄膜炎に進展していく可能性のある怖い病気です。肺炎球菌は潜在性菌血症を起こすことが多いとされています。
最近、ワクチン対象の13種類以外の肺炎球菌による重症感染症が増えてきたことが報告されており、より多くの種類の肺炎球菌が予防できるワクチンの開発が待たれています。成人では23種類の肺炎球菌に対するワクチンがありますが、2歳未満では十分に免疫応答が起こらない可能性があり、使用しないことになっています。
接種可能年齢
生後2か月以上5歳未満
標準的な接種年齢
生後2か月以上7か月未満
接種回数
生後12か月までに27日以上の間隔をおいて3回
1歳から1歳3か月までに初回接種終了後、60日以上の間隔をおいて1回
当院推奨の接種時期
1回目:2か月
2回目:3か月
3回目:4か月
4回目:1歳
※当院の推奨時期ですので、詳しくは主治医の先生とご相談ください。