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予防接種

インフルエンザ

毎年世界的に流行する感染症です。日本では毎年11月下旬ごろから始まり、翌年の1~3月頃に流行することが多いです。ウイルスの型が毎年、少しずつ異なるため、毎年ワクチンを作り変えて接種する必要があります。一般的には毎年少しずつ抗原性が変化するので季節性インフルエンザと呼ばれますが、まれに大きく異なるインフルエンザが現れる年があり、そのインフルエンザウイルスのことを新型インフルエンザと呼びます。直近では2009年に流行した型が新型インフルエンザと呼ばれましたが、この型も2011年より季節性インフルエンザとして取り扱われています。

インフルエンザの人と接触してから1~3日間の潜伏期間の後、発熱、頭痛、咳、鼻汁、倦怠感、関節痛などで発症します。1週間程度で症状が改善することが多いですが、症状は強く、中には肺炎、脳炎・脳症といった重篤な病態に進展してしまうこともあります。気管支ぜんそくの方は発作になりやすいため早めに医療機関を受診してください。

インフルエンザの検査に関しては発熱から24時間程度経過してから行うことが好ましいです。発熱から時間が短いとウイルス量が十分に増えていないため、正しい検査結果を得られない場合があります。また発熱から48時間以上経過するとインフルエンザ薬の効き目が乏しくなるとされているため、発熱12~48時間程度のタイミングで受診すると良いと考えます。

インフルエンザワクチンはインフルエンザの発症を予防する効果がありますが、他のワクチンを比較すると予防効果は高くなく、*30~50%程度と報告されています。しかし、重症化の予防効果や、学校での欠席日数を減らす効果、入院を減らす効果が報告されているため、ワクチンを接種することをおすすめします。また鶏卵アレルギーの方もほぼ全ての方が接種できますので、ご心配な場合はご相談ください。
*ワクチンを接種した群と接種していない群でインフルエンザにかかった人数を比較した場合、ワクチン接種群の方が30~50%程度少なかったということです。

また日本では13歳未満の方には2回ワクチンを接種することが通例ですが、世界保健機関(WHO)や米国予防接種諮問委員会(US-ACIP)では9歳以上の方には1回接種で十分であるという見解を示しています。医療事情の違いやワクチンの違いもあるため、一概に比較はできませんが当院では厚生労働省が推奨している通り、13歳未満の方には2回接種することをおすすめしています。またインフルエンザウイルスに罹患してしまった場合も、他の型のインフルエンザウイルス感染を予防できる可能性があるため接種をした方が良いと考えています。